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学費準備のための運用を検討していて、ターゲットイヤーファンド的運用方法を考察することにした。
ターゲットイヤーファンド的というのは、 当初は株式に多くの比重を割くが学費を用意したい年(2042年)に向けて高リスク資産の割合を減らす運用をする、というような意味合いだ。
回復に要する年数
まず、暴落と言われる大幅な下落からの回復に要した期間を調べた。
ピークの年 | 下落率 | 回復の年 | 回復までの年数 | |
---|---|---|---|---|
米国株式 | 1929年 | -83% | 1945年 | 15年 |
1946年 | -22% | 1949年 | 3年 | |
1961年 | -22% | 1963年 | 2年 | |
1968年 | -29% | 1971年 | 3年 | |
1972年 | -43% | 1976年 | 4年 | |
1987年 | -30% | 1989年 | 2年 | |
2000年 | -45% | 2006年 | 6年 | |
2007年 | -50% | 2020年 | 5年 | |
日本株式 | 1953年 | -26% | 1955年 | 2年 |
1961年 | -26% | 1963年 | 2年 | |
1963年 | -21% | 1965年 | 2年 | |
1973年 | -32% | 1976年 | 3年 | |
1989年 | -69% | 2021年 | 32年 |
上記のデータをもとに考えるとすると世界恐慌と日本のバブル崩壊を除くとだいたい5年程度あればもとの株価水準に回復しているため、ターゲットイヤーの5年前付近で大きな下落が発生していないのであればその付近で低リスクの資産に切り替えると良さそうだ。
それまでの約13年はリスクを採る運用が出来る計算になる。マイナス20%レベルの下落があった場合は追加投資をするルールを設ければ、回復までに要する期間は更に短くなるが、その点は悲観的な判断をしておくという意味で5年を見ておきたい。
もちろんこの予想が外れる可能性も大いにあるが、リターンを期待し株式に投資する以上は仕方がないと割り切るしか無いだろう。
一括投資か積立投資か
一括投資と積立投資を比較すると一括投資のメリットは積立投資と比較して長期間資金を株式市場にエクスポーズするため、期待できるリターンが大きくなることだろう。リスクを採るのだから当然と言えば当然だ。
問題は、今の相場が割高か割安かわからないことだ。これは18年後になってみないとわからない。ただ、上記の回復期間をふまえると初期投資無しで定額投資していくことは有利とは思えない。単純に投資する期間が半分になるからだ。考えてもわからない以上は考えても仕方がない。
市場の下落に規則性が見られていない(少なくとも私は知らない)以上は、これは過去のシミュレーションをしても仕方がないだろう。そうなれば、現状の候補は一括投資だ。怖いけど。
戦略
以上を踏まえると、
- 一括投資を行い
- 2024+13=2037年に安定性が高い資産にスイッチする
が現状の最適解の一つになるはずだ。13年間の運用期間に300万円を用意するのが目標になるので、18年運用する場合よりも原資が多く必要になる。また、13年間着実に資産が増加することはないだろうから、途中で見直しや追加投資が必要になると思われる。
”イケてない”泥臭い戦略に落ち着いてしまったが、資産運用は自分で納得できるかも重要になるだろう。上記を今回の結論として、実行に移したいと思う。