バランス型投資信託を考える

学費を考えるシリーズ。前回までで学資保険を検討したが止め、投資信託を運用手段として第一選択肢にした。今回は投資信託の具体的な種類を考えるに当たってバランス型の投資信託について調べる。

A.フィルタリング

以下の条件で機械的に10銘柄まで絞り込んだ。SBI証券に口座を持っているので、SBI証券の投資信託パワーサーチを利用。

  • つみたて投資枠対象銘柄
  • ファンド分類>バランス
  • 投資地域>グローバル
  • 信託報酬>0.55%以下
  • 純資産>500億円以上

フィルタリング条件について軽く解説。

つみたて投資枠対象銘柄・・・安牌。間違いないとまでは言わないが、つみたて投資枠対象銘柄から選べば変なファンドを掴むリスクは減らせる。

ファンド分類>バランス・・・今回の前提条件なのでバランスで決まり。

投資地域>グローバル・・・なるべく主観的予想は排除したいのでグローバル。

信託報酬>0.55%以下・・・安い方が良い。普段ETFで0.1%以下を見ているので1%とかはとりあえず遠ざける。今回はシンプルなインデックス的な機械的運用を望んでいるため。

純資産>500億円以上・・・買いっぱなしにしたいので、ある程度の規模が欲しい。強いこだわりはないのでちょうど良い数に絞れる規模を選択。

条件に入れていないが、(放置したいので)償還期限がないもの。

B.手数料

フィルタリングした10銘柄でも手数料に差があり、かつトータルリターンやシャープレシオにはあまり差が見られなかったので信託報酬0.154%以内のファンド4つと「野村-野村6資産均等バランス」(信託報酬0.242%)の5つに絞った。

信託報酬0.242%の銘柄は3つあったがその中で「野村-野村6資産均等バランス」を含めたのは、ファンド名をざっと見る中で6試算均等バランスというものが他になかったため。あとの2つは8試算均等型でこれらより信託報酬が安いものがあったので除外した。

C.組入比率

ここまではある程度オーソドックスと言うか万人向けのフィルタリングだったが、ここからはかなり好みの問題になっていく。意思決定に有用と思われる情報を整理していく。

ひとまず目論見書を見て組入れ比率を確認する。候補にした銘柄は以下の通り。

  • 1.One-たわらノーロード バランス(8資産均等型)
  • 2.三菱UFJ-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
  • 3.ニッセイ-DCニッセイワールドセレクトファンド(株式重視型)
  • 4.ニッセイ-DCニッセイワールドセレクトファンド(標準型)
  • 5.野村-野村6資産均等バランス

1&2(8資産均等) ※各1/8

国内株式、国内債券、国内リート、先進国株式、先進国債券、先進国リート、新興国株式、新興国債券

3(株式重視)

国内株式40%、国内債券15%、外国株式30%、外国債券10%、短期金融資産5%

4(標準型)

国内株式30%、国内債券30%、外国株式20%、外国債券15%、短期金融資産5%

5(6資産均等) ※各1/6

国内株式、国内債券、国内リート、外国株式、外国債券、外国リート

組入比率整理(資産クラス別)

同じバランス型ファンドでも資産クラス配分には差があることが分かる。

分類/資産クラス(%)株式債券リート
8資産均等37.537.525
株式重視型7025
標準型5045
6資産均等333333

8資産均等と6資産均等にあまり差はない。リートへ投資したいのであれば、どちらかになるだろう。

株式重視型はその名の通り株式比率が高く、標準型はこの4パターンの中では債券比率が最も高い。

組入比率整理(投資地域別)

全体的に日本への投資比率が高い。これは、為替変動に左右されづらいといったメリットもあるだろう。

分類/投資地域(%)日本外国
8資産均等37.562.5※
株式重視型5540
標準型6035
6資産均等5050
※8資産均等は先進国37.5%、新興国25%を合わせて62,5%

資産クラス別で見るとあまり差のなかった8資産均等と6資産均等だが、投資地域で見ると差が出てくる。外国への投資を厚くしたいのであれば8資産均等、国内重視であれば6資産均等になる。

小まとめ

組入比率についてまとめると以下のようになる。

  • リートに投資したい⇨8資産均等or6資産均等
    • 外国重視⇨8資産均等、国内重視⇨6資産均等
  • 株式に多く投資したい⇨株式重視型
  • 債券に多く投資したい⇨標準型

基本的に資産クラスをまず見るのが良いと思うが、国内に希望が持てない方は8資産均等が外国比率が高いので合っているかも知れない。ただ、その場合はグローバル型でなく外国型にすると良いだろう。

  • 海外に厚く投資したい⇨8資産均等

D.選択

私の場合はCまでの手順で「ニッセイ-DCニッセイワールドセレクトファンド(株式重視型)」が好みだと感じたので、バランス型にするのであればこちらを選択することにする。

理由を述べておくと、個人的に(特に長期投資なるので)債券よりも株式が好みだし株式とリートへの投資は本質的にはあまり変わらないのではないかと思っているので、リートを組み込むと特定の業種に偏ってしまうという認識を持っているためだ。

債券を25%組み込む効果を検討するため、次回は株式100%の投資信託との比較を行いたい。

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