価格変動リスク対策を考える

学費を準備するために株式への投資を行うことに決めた。放置予定なので商品としては投資信託を利用する予定だ。株式は過去の実績を見る限り基本的に全体としては右肩上がりで上がっていくことが期待できるが、学費のように支払う時期が決まっている費用を準備するにあたっては不安が残る。

例えば、リーマンショックのような時期に進学時期が重なった場合、学費納入期限は株式市場の回復を待ってはくれない。泣く泣く安い水準で換金することになってしまう。(弱小投資家においてはなかなか無いだろうが)或いは現金化が難しい事態も想定しておく必要がある。

このような資金を準備する場合において理想的なのは(資産の増加は緩やかでも良いから)下落相場における下落が限定的である、または影響を受けないことだ。買いっぱなしで行くならいわゆるヘッジファンド的運用が求められる。

そんな上手い方法があるのであれば世の中の主流になっている気がするが、可能性を探る。

マーケットニュートラル戦略

今回はまずマーケットニュートラル戦略を採用する投資信託を検討しようと考えた。WEB検索で調べた所、大手証券会社で買えそうな銘柄が2つ見つかった。

  • GS 日本フォーカス・グロース マーケット・ニュートラル・コース
  • ファイブスター日経225ニュートラルファンド

設定が新しいので参考にしかならないが、チャートを見た所値動きは思惑通りとはなっていないようだ。現状絶好調の日経を売り立てていればそうなるだろう、とは思うのだがやはり銘柄選定で利益を出すのは難しいようだ。コンセプト的に上昇局面に弱くなりやすく、むしろリカバリーに期間を要する可能性もある。現状は対象外としたい。

ディフェンシブ銘柄

下落が限定的と言えばいわゆるディフェンシブ銘柄だろう。個別銘柄は怖いのでセクターで見ていく。

野村アセットマネジメントのホームページにNEXT FUNDというセクターETFの騰落率が掲載されていた。

https://nextfunds.jp/special/next_step/lineup/topix17/

ま〜あ、ディフェンシブセクターなんてあって無いようなものだということが分かる。この資料をもとにするなら全業種平均のTOPIXが一番ディフェンシブと言えるくらいだ。

ターゲットイヤーファンド

本来は老年期にリスクを抑えるため使用されるファンドで、退職時などのターゲットイヤーが近づくにつれて債券等の低リスク資産の割合を増やす。

株式100%の運用ではないのだが、このターゲットイヤーファンドの考え方を採用することで当初リスクを取ってリターンを追いつつターゲットイヤー(進学時)におけるリスクを下げることが出来る。

アメリカではかなり浸透しているリスク対策のようで、期待が持てる方法だ。

問題は株式比率がはじめから低いファンドが多く、バランス型ファンドの株式重視型の方が株式の比率が高いくらいであることだ。コンセプトは合致するがズバリ欲しい商品は見当たらないため、自分でリバランスを行わなければならない。

戦略としては候補にしたいが、実際に採用するとなると銘柄だけでなくリバランスのルール決めも行う必要がある。

ドルコスト平均法

いわゆる時間分散。有名な手法で頭に浮かんだのでメモとして残しておくが、ターゲットイヤー付近での下落には無防備。

ロボアドバイザー

すっかり忘れていたロボアドバイザー。コンセプトは好みなので比較をしようとしたが、透明性を謳っているサービスも結局のところブラックボックスなので決め手がわからないという事態に。

下落前に資産の組み立てを行ったサービスもあるとのことで、それをこれからも実行してくれるのであれば期待は大きいが、学費用の財産すべてを預ける勇気がまだ湧かないのが実際のところだ。

今後

色々考えてみたが決め手となるものは残念ながら見つからなかった。

一番理想に近いのはターゲットイヤーファンドだったので、ターゲットイヤーファンド的運用を半自動化する運用を検討してみたい。

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